iOS26にアップデートしてから
「前よりワンテンポ遅い?」
「タップしてから一瞬の間がある」
「スクロールすると、なんか引っかかる」
…こんな違和感、ありませんでしたか?
ロック画面のDepth Effectや視差効果(Parallax)がピクリともしないと、
みたいな不安にもなりますよね。
でも、あれっていきなりの大バグってわけではなくて、
「iOSの大掛かりな模様替え中」みたいなタイミングなんですよね。
ちゃんと少し整えてあげれば、iPhoneはちゃんと軽さを取り戻してくれます。
アップデート直後にもっさりするのはなぜ?
Appleはあまり大々的には言わないんですが、
メジャーアップデートの直後、iPhoneの中ではかなりガッツリ作業が走っています。
たとえばこんな感じ
-
Spotlight検索の再インデックス(端末内のデータを全部スキャンし直し)
-
写真アプリの顔認識・シーン解析の再学習
-
各アプリのキャッシュや設定情報の再最適化
要するに、見えないところでずっとフルマラソンしてる状態。
そりゃCPUもストレージもフル稼働しますよね、っていう話で。
その結果として、
バッテリーの減りが早い
本体がいつもより熱い
全体的にもっさり・カクつく
みたいなお疲れモードiPhoneが出来上がるわけです。
実際、私のiPhoneもアップデート翌日はずっとほんのり熱くて、画面をスワイプするたびに「おや?今ちょっとつまずいた?」みたいな引っかかりがありました。
でも、2日くらい経ったら、急に何事もなかったようにサクサクに戻ったんですよね。
そのとき「あぁ、内部処理が全部終わったんだな」と納得。
なので、アップデート後の数日は
再調整期間だと思って、あまり慌てないのが正解かなと思っています。
設定ひとつで動作が変わることもある
体感の軽さは、設定次第で大きく変わります。
特に次の2項目、「低電力モード」と「視差効果」は多くの人が見落としがちなポイントです。
低電力モードを一度オフにしてみる
低電力モードをオンにすると、iPhoneは自動的にアニメーションやバックグラウンド処理を制限します。
ProMotion(120Hz表示)対応のモデルでも60Hzに固定されてしまうため、画面の滑らかさが一気に落ちるんです。
設定手順
- 設定アプリを開く
- 「バッテリー」→「低電力モード」をオフに

私はこの設定を切り替えた瞬間、スクロールのヌルッとした動きが戻りました。
低電力モードはバッテリーを守るためのものなので、外出中や残量が少ないときだけ使うのがおすすめです。
「視差効果を減らす」を確認
「視差効果を減らす(Reduce Motion)」をオンにしていると、Depth Effectやアプリの起動アニメーションなどもすべて無効になります。
つまり、見た目は軽くても、動きがまったくなくなる。
結果的に平面的で重い印象に感じることもあります。
私はiPhone11Pro Maxを使っていて、iOS26にアップデートした時にiPhoneが重くなったから一時凌ぎで視差効果を減らすことを思いつきました。
動きは確かに軽いんですけど、一昔前のiPhoneみたいな動きになったので、自分が着いていけないというか…なんとも表現が難しい状態になったなのでやめました。
設定手順
- 設定 → アクセシビリティ → モーション
- 「視差効果を減らす」をオフ

この設定を戻すと、ロック画面の立体感やアプリ切替時の動きが復活します。
画面が息を吹き返すような感覚になるはず。
Depth Effectが動かないのは構図のせい
Depth Effectは、写真の中の被写体をiPhoneが勝手に見つけてくれて、
時計やウィジェットを奥側に潜り込ませてくれる演出です。
…が、これ、構図がちょっと悪いだけで平気でスネます。
気づくとボタン自体がグレーアウトして、「え、どこ行った?」ってなるやつです。
よくある原因
対処法
-
ロック画面を長押し → 「カスタマイズ」をタップ
- 写真を選んで、ピンチイン・ピンチアウトで構図を調整
-
「Depth Effect」ボタンをオンにする

本当に、ちょっとズラしただけで急に有効になることもあります。
設定をいじりながら、「あ、今効いた」っていう瞬間があるので、
諦める前にちょっとだけ構図いじりをしてみてください。
ストレージの空き容量が少ないと動作が重くなる
これは案外見落とされがちなんですが、
ストレージがパンパンに近づくと、iOSは裏でずっとファイル整理を始めます。
いらないキャッシュを削ったり
配置を変えたり
圧縮したり
…という作業を繰り返すので、そのぶん常に重い状態になりがちです。
確認方法
-
設定 → 一般 → iPhoneストレージ
-
使用状況を確認
-
「未使用のAppを取り除く」または「大型添付ファイルを削除」を実行

私は、動画とAirDropでもらったファイルを整理しただけで、
Safariのスクロールが「あれ?軽くなってない?」ってわかるレベルで変わりました。
たった数GBの空きでも、体感はかなり違います。
バックグラウンド更新を減らす
アプリが裏側でずっと通信したり更新したりしていると、CPUやメモリがそっちに取られて、表の動きがもっさりしがちです。
設定手順
- 設定 → 一般 → Appのバックグラウンド更新
-
「これは常に最新じゃなくてもいいよね?」というアプリをオフ

SNSやメールみたいなリアルタイム性がほしいものだけ残して、
ゲーム・ショッピング系・たまにしか開かないアプリはオフ、くらいがちょうどいいと思います。
私もゲーム系とショップ系を切っただけで、なんとなく全体の挙動が落ち着いた感覚がありました。
発熱とバッテリー劣化にも注意
充電しながらの長時間ゲームや動画編集
真夏の車内や直射日光の当たる場所での使用
このあたりは、できるだけ避けたほうが無難です。
ケースを一度外すだけでも、放熱はだいぶ変わります。
iPhone11Pro MaxとiPhone17Pro Maxで同じことをしていても
発熱が多いのは前者のiPhone11Pro Maxで、持っていて温かくなるのがわかります。
ケースも似たようなものをつけていますが、
古いiPhoneは最新機種と違って熱を積極的に逃す工夫が必要なので、手帳型などの熱が逃げにくいケースをやめるだけでも多少は違うように感じました。
Youtubeの視聴やゲーム中はMagSafeで貼り付けられる冷却用のミニファンを使うと本体が冷えるので動きも少し良くなります。
最近はMagSafe充電スタンドの裏にもファンがついているものがありますよね。
個人的にESRの充電器が欲しいところ。
バッテリー状態の確認
- 設定 → バッテリー → バッテリーの状態と充電
- 「最大容量」を確認
80%を下回っている場合は、ピーク電力が不足して全体のレスポンスが落ちている可能性があります。
交換を検討しても良いタイミングですね。

バッテリーを交換したあとのiPhoneは、タップの反応やアプリの切り替え速度が明らかに違います。
一度経験すると、「こんなに変わるのか」と実感できます。
交換時期になったバッテリーだと発熱していない状態でもカクカクすることが多いので、延命措置としてバッテリーを交換してしまうのもアリだと思います。
3D壁紙がほぼ動かないのは不具合じゃない
Depth Effectや視差が効かない状態は、
-
設定
-
構図
-
システムが裏で再構築しているタイミング
このどれか(もしくは複数)が原因、ということが多いです。
特にアップデート直後は、
写真の被写体判定用のAIデータが作り直されている途中、ということもあります。
その場合は、いったん時間をおくのがいちばん。
数時間〜数日単位で、勝手に直ってくるケースも少なくありません。
どうしても直らないときの最終手段
それでも改善しない場合は、再起動か設定リセットを試してみましょう。
手順
- 設定
- 一般
- 転送またはiPhoneをリセット
- 「すべての設定をリセット」を選択

※写真やアプリなどのデータは消えません。
Wi-Fi設定や壁紙が初期状態に戻るだけです。
これを実行することで、内部設定の競合がリセットされ、挙動が安定することがあります。
操作の軽さが戻った瞬間
いくつかの設定を見直して、いらない処理を減らしていくと
iPhoneがやっと荷物を降ろしたみたいに軽くなります。
-
タップしたときのレスポンスが早くなる
-
スワイプすると画面が指に吸い付く感じが戻る
-
ロック画面のDepth Effectがふわっと動く
このあたりが揃った瞬間、「あ、戻った」と確信できます。
単に性能の話というより、
触っていて気持ちいいかどうかに直結する部分なので、
毎日触るスマホほど、こういう微妙な差がじわじわ効いてきます。
iPhoneは整えるだけでちゃんと戻る
iOS26でのラグや重さは、ほとんどが「仕組み」や「設定」の問題です。
焦って修理を考える前に、次のポイントを順にチェックしてみてください。
チェックリスト
低電力モードをオフに
視差効果(Reduce Motion)をオフに
Depth Effectを再設定
ストレージに2〜3GB以上の空きを確保
バックグラウンド更新を最小限に
発熱時はケースを外す
バッテリー容量が80%以下なら交換検討
iPhoneはちゃんと手入れしてあげれば、思った以上に粘ってくれるデバイスです。
アップデート直後のもたつきも、一時的な現象であることがほとんどなので、焦らず、少しずつチューニングしていくのがいちばん現実的かなと思います。
数日後、スワイプしたときの動きがスッと指に追従してきたら、
「あ、やっと本来のこいつが帰ってきたな」という感じになるはずです。
ストレージは余裕があるものを選ぼう
iPhoneは、ストレージの空き容量が少なくなると一気に動作が鈍くなります。
これは単にデータが多いからではなく、内部でキャッシュの整理やファイルの再配置が頻繁に発生するためです。
だから、余白を残しておくこと自体が動作の安定化につながるんです。
私自身、以前は256GBモデルを使っていました。
動画を頻繁に撮らない限り、この容量でも全く不便はなかったのですが、iPhone 17に買い替えるタイミングで512GBを選びました。
余裕のある容量にしてからは、アプリのアップデートやバックアップのたびに「残り数GB」を気にしなくてよくなり、結果としてiPhone全体の挙動も安定しています。
ストレージは単なる保存量ではなく、余裕でもある。
とくに長く同じ端末を使う予定なら、容量の多いモデルを選ぶことも立派なチューニングの一つだな〜と感じています。
新しいiPhoneにするときは、デジタル断捨離もセットで
新しいiPhoneにしたとき、写真や動画を丸ごと引き継ぐ人が多い印象なんですが、
私はあえてそうしていません。
思い出は古い端末と一緒に置いておく
新しいiPhoneには「これからのこと」だけを記録していく
このスタンスにしてから、
新しい端末を使い始めるときの感覚がちょっと変わりました。
最初から200GBくらいの荷物を背負ってスタートするより、
身軽な状態で新しい端末を持ちたいんですよね。
本当に必要になったときだけ、古いiPhoneからAirDropで持ってくればいいや、くらいの距離感にしています。
iPhoneを新しくするときは、
スペックだけじゃなくてデジタル断捨離もセットで意識しておくと、
その後の使い心地がかなり変わってくるなと思いましたね。

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