iPhoneを使っていると、
旅行で撮った4K動画や子どもの運動会など、長めの動画をとりあえずAirDropで送りたくなる場面ってけっこうありますよね。
私自身、動画に関わる仕事をしていた時期があって、AirDropはほぼ毎日使っていました。
諸事情で警察に被害相談をした時ですらAirDropで証拠を送れますか?と言われた時は少し驚きました(笑)
ただ、ときどき
という厄介な現象に出くわすことがあるんですよね。
とくに10分を超える長尺の映像や、4K 60fpsのような高画質・大容量のファイルは、途中で止まったり一向に転送が進まなかったりします。
そこで今回は、「AirDropで送れる動画の長さや条件」について、私自身の経験も交えながら、わかりやすく整理してみたいと思います。
「何分まで送れる?」の正解はないけれど…

AirDropには「◯分まで送れます」という明確な時間制限はありません。
Apple公式の情報でも、動画の長さ自体に制限は設けられていないんです。
ただ実際には、動画の容量・形式・解像度・端末性能・ストレージの空き具合など、いくつもの条件が影響します。
たとえば、10分の4K 60fps動画(HEVC形式)だと、容量が4〜6GBになることがありますが、同じ10分でも1080pなら1〜2GB程度に収まる場合もあります。
古いiPhoneではメモリ不足で処理が遅くなることもありますし、送る相手のiPhoneに十分な空き容量がなければ保存自体ができません。
さらに、HEVCで撮影した動画を古い端末に送ろうとすると、自動で互換性のある形式に変換されることがあり、これが大きな負荷になって転送が止まってしまう原因になることもあります。
つまり、動画の分数よりもファイルの重さや端末の処理能力、保存先の空き容量の方がずっと重要ということ。
私の感覚では4GBを超えるあたりから転送の失敗が一気に増えてくる印象です。
動画の形式・容量・解像度がAirDropに与える影
AirDropのメリットのひとつは、「元データのまま」送れることです。
画質も劣化せず、通信環境が整っていれば、数秒〜数十秒で完了することもあります。
ただ、動画の形式や解像度によっては送信相手のデバイスで自動変換が走るため、転送に時間がかかったり、そもそも送れなかったりすることもあります。
いくつか代表的な形式をご紹介します。
HEVC(H.265)
iPhone 7以降に対応しており、4K動画を効率よく保存できます。
ただし、古い機種に送るときは変換が必要で、転送が重くなりがちです。
H.264(MP4)
互換性が高く、ほとんどのデバイスで再生可能。
ただし、HEVCと比べて容量は大きめです。
ProRes
iPhone 13 Pro以降の一部モデルで撮影できる超高画質動画。
1分でも数GBになることがあり、AirDropではかなり不安定です。
Apple公式でも、「高効率フォーマット(HEVC / HEIF)はデバイス間で互換性に差があり、他のデバイスで再生するために変換が必要になることがある」と案内されています。
私の経験上、形式の違いによる変換処理の有無がAirDropの安定性に最も大きな影響を与えているように思います。
変換してから送るので、数倍の時間がかかります。
動画が長ければ長いほど、重ければ重いほどに待ち時間は増えていき、
最終的にどこか近くで外食して帰ってきても送れているかどうか怪しいレベルです。
かなり古い機種だと時間がかかりすぎて途中でバッテリー無くなることもあります。
これで何度か泣きをみた記憶が…。
iPhone/iPad/Mac間での転送の違いについて

AirDropはどのApple製品でも使えますが、送受信するデバイスの組み合わせによって挙動にちょっとした違いがあります。
たとえば、iPhone同士のやりとりは非常に安定していて、相性も抜群です。
一方、iPhoneからMacに送る場合、HEVCで撮影した動画はMac側で変換がかかることがあります。
古いMacだとこの変換に時間がかかり、転送が止まったように見えることもあります。
逆にMacからiPhoneに送ると、
なんてこともあるんですが、これは「ファイル」アプリに保存されているケースが多いです。
iPadとのやりとりも同様で、古いiPadだとHEVCの変換処理に時間がかかることがあるため、転送が遅くなりがちです。
なので、基本的には「iPhone同士が一番安定している」と覚えておくと安心です。
AirDropで動画がうまく送れない原因と対処法
実際に現場でよくある失敗パターンを、私の経験を元にご紹介しますね。
ストレージの空き容量が足りない
意外と多いのが、送る相手の本体ストレージ不足です。
受信側に空きがないと、ファイルは最後まで転送されず、途中で止まってしまいます。
例えば4GBの動画を送る場合、受信側には最低でも5〜6GBくらいの余裕が必要です。
iPhoneは容量ギリギリでも普通に動きますが、大きな動画ファイルの保存となると話は別です。

私が使っていた前のiPhoneと今の機種のストレージを比較しても、やはり写真や動画が多いことがわかりますね。
iPhone6S時代は容量が128GBだったこともあり、動画撮影ではカツカツだったことを思い出します。(AirDropも容量の関係で受信できず)
長く使っているものはストレージがパンパンになりかけていることも多いので、Airdropを送受信する機会が多い方は時々ファイルを整理したほうがいいと思いました。
過去の私がそうでしたので。
接続状況が不安定
AirDropはBluetoothとWi-Fiを併用して動作しています。
なので、通信状況が悪いと途端に不安定になります。
特に、壁や家具を挟んだり、混雑したWi-Fi環境(カフェやイベント会場など)では接続が乱れることも。
なるべくお互いの距離を1〜3m以内に保ち、周囲の干渉が少ない場所で使うのがコツですね。
広めの場所で試してみましたが、やはり遠いよりは近いほうがかなり早かった!
大容量動画をスムーズに送るための工夫
AirDropって、条件がそろうと何GBのファイルでも驚くほど早く送れますよね。
私も初めて大きなファイルを一発で送れたときは感動しました。
ただ、うまくいかないときにはちょっとした工夫が大切です。
動画をトリミング・分割する
長い動画は、前後に分割したり、不要な部分をカットしてあげるだけで、転送がずっと安定します。
iPhoneの写真アプリでも簡単にできるので、現場でサッと編集して使うことも多いです。

空き時間にいらないところをiPhone編集でバッサリ切り落としておけば送信の時に楽。開始と終了のやたら長い間なんかは特に。
解像度やコーデックを変えて軽くする
どうしても動画が重たすぎる場合は、解像度を4Kから1080pに落とすだけでも容量がかなり小さくなりますし、60fpsから30fpsに変更するのも効果的です。
また、ProResのような重い形式からHEVCに変えることで、AirDropでの安定性がぐっと良くなることもあります。
もし古い機種に転送する場合は「互換性優先」にチェックを入れておくと変換が入らなくなります。いつも古い機種を使っている場合は切り替えておくと間違いないかなと。

特に必要ないのに動画撮影の解像度を4Kにしているなら、忘れないうちに設定から1080pに変更しておきましょう。
送信時にやってはいけないこと
AirDropで転送中にうっかり画面をロックしたり、別のアプリを開いてしまったりすると、転送が止まってしまうことがあります。
私も一度、メッセージを確認しようとした瞬間に転送が止まってしまったことがありました。
ファイルが最適化されていなくて、あまりに時間がかかるから本当に送れているのだろうかと触ってしまって中断されてしまったこともあります。
切羽詰まって焦っていたタイミングだったのでかなりイラッとしてしまったのを覚えています。
送信中はできるだけ何も触らず、デバイスの距離も動かさずに待つのが鉄則。
どうしても送れないときの代替手段
iPhoneやMacなどApple製品同士だけどなぜか送れないこともあります。
新しいiPhoneと古いMacBookでは送れたり送れなかったりして、理由がさっぱりわからないなんてことも。
再起動てもだめ、でももう一度試してみたらできたというパターンもあって、本当に謎です。

AirDropでどうしてもうまくいかない場合は、他の方法に切り替えるのが一番早いです。
- iCloudリンク共有:iPhone間で一番安定。とても使いやすいです。
- Googleフォト:画質を保ったまま保存できます(ただし有料プランで無制限に)。
- Dropboxやギガファイル便:Macユーザーとのやりとりに便利。
- LINEやInstagram経由:画質は少し落ちますが、手軽さは魅力です。
特に日本ではApple IDが家族間で共有されていることも多いので、iCloudリンク共有がもっともスムーズでトラブルも少ない印象です。
クライアントに渡すときも最初からギガファイル便と決めておけばトラブルも減るはず。過去の私にもそう伝えたい…。
今回のAirdropについてのまとめ
AirDropには動画の「分数制限」はありませんが、実際には容量や形式、端末の性能や保存先が大きく関わってきます。
私の経験では、以下のポイントを押さえると、失敗のリスクはグッと下がります。
- 4GBを超える動画は注意(分割やトリミングで軽量化)
- HEVCなどの形式は、新しい端末同士で送る方が安定
- 再起動やWi-Fi/Bluetoothの再接続も効果的
- 送る前にストレージを十分空けておく
- 状況に応じてiCloudリンクなどに切り替える柔軟さも大事
AirDropはApple製品間であれば基本的に使えますが、送受信する組み合わせによって転送の安定性がけっこう変わるんですよね。
たとえば、iPhone同士のやり取りは一番安定していて、速度も速くトラブルが少ない印象です。
一方、iPhoneからMacに動画を送る場合は少し注意が必要です。
とくに古いMacを久しぶりに使うと、相手が見つからなかったり、転送が異常に遅かったりすることもあります。
私も最近、新しいiPhoneで撮った動画を自宅の古いMacBookやiMacに送ろうとしたら、AirDropでまったく相手が表示されず。
ようやくつながったと思ったら変換が必要で転送にすごく時間がかかってしまいました。
そう思ってMac miniを思い切って購入したらAirDropがスムーズすぎて驚いています。
今までの時間はなんだったんだと。
これは、OSのバージョンが古かったり、Wi-FiやBluetoothの接続が不安定だったりすることが原因でした。
こういうときは、再起動や受信設定の確認、ネットワーク設定のリセットなど、基本的な対処を一つずつ試してみるのが効果的です。
(機種が古いとなかなか戻らないこともある)
iPadとのやりとりも似たような傾向があります。
特に古いiPadでは先ほど説明したように、HEVC形式の動画に変換処理が入ってしまい転送に時間がかかることも。
なので、AirDropでの動画共有は「それなりに新しいApple製品同士がもっとも安定していて手間が少ない」と覚えておくと安心です。
AirDropは正しく使えば本当に便利な機能です。
特に動画のやり取りが多い人ほど、その恩恵は大きいと思います。
ぜひ今回の内容を活かして、AirDropをもっと快適に活用してみてくださいね!

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